分けられないもの

今日何となく、こちらの本を再読した。

 

初めて読んだ時と今日とで、心に響いた箇所が違った。

 

前回は布の修繕のお話がとても心に残ったが、今回はこちらの箇所。

 

河合 無限の直線は線分と1対1で対応するんですね。部分は全体と等しくなる、これが無限の定義です。だからこの線分の話が、僕は好きで、この話から、人間の心と身体のことを言うんです。線を引いて、ここからここまでが人間とする。心は1から2で、体は2から3とすると、その間が無限にあるし分けることもできない。

小川 ああ、2.00000・・・・・。

河合 そうそう。分けられないものを分けてしまうと、何か大事なものを飛ばしてしまうことになる。その一番大事なものが魂だ、というのが僕の魂の定義なんです。

 

この後、魂についての話が続くのだが、その部分も面白かった。

心理学の世界では魂という言葉はアウトらしい。

 

引用箇所の、心と体は分けられないものである…

という部分が琴線に触れたのだが、私は数学で30点を取ったことがある人間。

恥ずかしながら数学的には理解できず、簡単に調べてみた。(こちらを参考にした)

 

字が汚くてすみません。3本目の線だけフリーハンドで歪んでいる雑さよ。

 

直線はどこまでも続く線。線分は点と点を結んだ線。

どちらの線の中にも、無限の点が存在する。

 

だから、2のポイントで分けようと思っても、分けられない。

どれだけ短い線分の中にも無限に点が存在するから…

という理解になりました。(間違ってたらごめんなさい)

 

数式で理論を証明してくれてるが、そこは難しすぎるので置いておく。

 

数学はハッキリ答えがある学問だというイメージなので

心と体の関係のように、分けられないものを説明できるのが、何だか面白かった。

 

でも、河合先生はこんなこともおっしゃっている。

魂だけで生きようとする人は挫折するんです。やっぱりこの世の中というのはね、何か難しいんですよ。

 

自分の物語を作るのは簡単ではなさそうだけど

それを一生懸命紡ごうとすることが生きるってことかな、とか思う。

 

このブログのタイトル「mind, body and soul」は

みんな心と体と魂、全身全霊で生きていけたらいいよね、

みたいな気持ちが少しあるんだ。

バラバラじゃなくて、三位一体的な。

 

魂と心(精神?)が何か?というのが難しいところだけど。

 

書くほどでもない浅い感想だけど、単純にこの対談本をおすすめしたかった。

何か感じるものがあった方は、ぜひ1度手に取ってみてほしい。